ドイツの製薬会社メルクがスイスのバイオテクノロジー企業セローノを買収し、メルクセローノは誕生しました。医薬品開発分野での多岐にわたる製品群とR&D予算1000億円強の巨大企業になる両社にとっては、相互利用と相乗効果を生む絶好の機会でした。
アド・コムグループでは、2つの組織の融合をすでにある資産をベースに、両社の革新的な実績をより強固なものにすることで、合併後の統合をサポートしました。
企業融合を図る施策に加え、戦略アドバイザー、マーケティング支援パートナーとしては癌治療とホルモン療法の分野での営業目標の達成に貢献しました。
初期段階では社内コミュニケーションに焦点を当て、2つの組織がそれぞれにもつ誇り、仲間意識、企業ミッション、価値、目標への理解などを融合することから始めました。
立案した戦略をもとにアド・コムクリエイティブチームによる、職場環境におけるブランディングを開始、新しく形成された会社に新たなビジュアルシステムで息吹を吹き込んでいきました。
その後、チームの結束と戦略構築のための社外研修を立案。グアムや長崎で3日間300名の上級、中間管理職を集め実施されました。アド・コムグループは実施に向けた戦略的な要素からや細部にわたるコンテンツの作成、移動手段のコーディネートに至るまで、すべてを企画し管理職層で鍵となる戦略的意思決定の舵取りをサポートし、合併後の組織のモーメントを加速させました。
メルクセローノの主力製品はがん治療薬アービタックスです。日本市場におけるアービタックスのローンチでは戦略アドバイザーとしてローンチイベント、日本癌学会でのシンポジウム、などでの文献の戦略、KOLを起用したプログラムやMRへのデジタル営業ツールの開発など、全方位コミュニケーションプログラムを開発しました。
不妊治療の分野で高い信頼を得ているゴナールエフのコミュニケーションでは、「FertiLink」と題したカンファレンスを3日間京都で開催し、不妊治療分野の著名なKOL200名との連携を深めました。その分野における革新的な治療薬の開発と製品化における、メルクセローノのリーダーシップと存在意義への理解を深めました。
遺伝子組換え成長ホルモン薬サイゼンについてもアド・コムグループがコミュニケーションの目標を策定。その戦略や著名KOLとのコラボレーションプログラムの開発にまでプロジェクトが拡大しています。