ドイツのDaimler AGの子会社であり、軽量・中型・大型のトラックとバスを生産するアジア大手商用車メーカーの三菱ふそうトラック・バス株式会社。競争率が高いグローバル市場にあって、三菱ふそうの課題はこれまでのブランド資産を基盤にグローバルでの売り上げ促進に比重を置いた強いブランドをつくり上げることでした。各マーケットで成されていなかったVIの統一化をはじめ、グローバルでの一貫したブランドコミュニケーションが求められました。
アド・コムグループのミッションは三菱ふそうのリードエージェンシーとして、日本をはじめグローバル市場の再分析やターゲット市場における課題と可能性を細かく解析し、これからのブランドの方向性を探ることでした。ブランドの変革期を向かえ、大型新製品の市場投下に際し新たなブランドコミュニケーションの構築と一貫した全ツールの制作実施、コンテンツ管理システムによるグローバル規模の社内コミュニケーションの整備や、本社内のインターナルブランディングまでも手がけています。
定性デプス調査から始まったブランディングのプロセスは、主要マーケット(日本、インドネシア、台湾、オーストラリア、ドイツ、フランス、UAE、ペルー、コロンビア)において、三菱ふそうの経営陣、ディーラー、販売店、オーナーとバイヤー、メディアそしてドライバーとのインタビューを実施。
グローバルブランドオーディットに続き、アド・コムグループは次のような綿密な分析結果・提案をしました。
このプロセスは、今後の三菱ふそうブランドアイデンティティとその表現の基盤とされました。
次世代大型トラック「スーパーグレート」のコミュニケーションにおいては大胆な戦略が求められました。コミュニケーションメッセージの開発、グローバル規模でのローンチ企画・実施プランなど、前モデルから20年以上の年月を経ての待望の新型市場投下は、三菱ふそうにとって大きな意味をもつものでした。反響を呼んだヘリポートでの大規模なローンチイベントに加え、総合的にクロスメディアチャネルを駆使したコミュニケーションを展開、目標を大幅に上回る成果につながりました。